サッカー選手に多い股関節の痛み
サッカーは足を使う競技なので股関節にかかる負担が大きいと言われています。
特に「インサイドキック」などの動きは内転筋や鼠径部に強く負担をかけます。
私もサッカーやフットサルをやっているので、今まで数回は股関節を痛めたことがあります。
その中でもサッカー選手に多い股関節痛の代表的なものとしてグロインペイン症候群があります。
グロインペイン症候群
1.恥骨結合炎
2.内転筋腱障害
3.腸腰筋の機能障害
4.鼠径管後壁欠損
5.外腹斜筋腱膜の損傷
グロインペイン症候群“groin pain syndrome”(鼠径部痛症候群)は、下肢の打撲や足関節の捻挫などで身体の協調性やバランス能力が低下、筋出力が落ちた際にも練習を休まず続けると、発生しやすいです。
一回発生してしまうとなかなか治りくくサッカー選手の中では股関節痛で引退を決意した選手もいます。
症状は、図のような場所に運動痛や圧痛、痛みを訴える選手が多いです。
休めば症状は改善していきますが、また動けば痛みが出るということを繰り返してしまうのが特徴で、最初は強くボールを蹴ったら痛いところから、だんだん本気で走ったら痛い、最後は歩いても痛いというふうに徐々に悪化していきます。
一般的な治療法として、股関節周りのストレッチ、マッサージなどで筋肉をほぐす、体幹を鍛えて、筋バランスを整えるといったことが現在では当たり前になってきましたが、プロサッカー選手などトレーナーやスポーツドクターがいるにも関わらず、なかなか治らないのはなぜでしょうか?
運動強度が激しいからでしょうか?怪我して毎日リハビリやストレッチに励んでいるのに1日1日すごく良くなる実感はないと思います。
少しずつ少しずつ地道に頑張ってリハビリやトレーニングしているのです。
それをみんなやっているから。
それが正しいと思っているから。
ただ、頑張っているのは素晴らしいのですがもっと早く痛みが取れる方法を知らないだけなんです。
視点を変えること
痛い箇所をストレッチしたり筋肉をほぐしてもなかなか良くならない場合は、一度、視点を変えて痛くない反対の動きや、心地良いと思えるほぐし方に変えてみましょう。
サッカー少年の施術
ある小学5年生のサッカー少年が股関節の痛みを訴えて来院されました。
股関節の前面の痛みが強く病院でレントゲンなどの検査をしたが、異常なし。
近所の整骨院に受診するも思うような効果が期待出来なかったためインターネットで検索するとサッカーに詳しそうなのでということで来られました。
まず、痛い鼠径部(股関節前面部分)に直接触れてみると痛い箇所に異常はありませんでした。
そこから鼠径部の痛みを辿っていくと、胸椎12番や肋骨のズレが確認されました。
つまり、彼のインサイドキックの蹴り方がこんな感じかなと推測されます。
(蹴球計画引用)
身体の中心軸でボールを蹴れない、重心移動が出来ていないので、どうしても足の筋肉の力だけでボールを蹴っている、
インサイドキックはパターのように蹴ってしまうと骨盤が後傾し身体が開いてしまうので痛める原因になってしまうのです。
胸椎と肋骨のズレを修正することで痛みは改善されましたが、大切なのはボールの蹴り方を修正することです。
蹴った足の方に重心が移動しているのがわかるかと思います。
私達がサッカーで昔教えてもらった蹴り方が間違っている、トラップのやり方も間違っていたのです。
ちょっと、考え方や身体の動かし方を意識的に変えてみるのも大事ですよ。
一度自分の蹴り方や走り方のフォームを動画で撮影してみて観察して下さい。
何となくかもしれませんが、気づきを得られますよ!!
もし、何かわからない事や困ったことがあればお気軽にご相談下さい。

森崎 雅之

最新記事 by 森崎 雅之 (全て見る)
- 捻挫をすぐに治したいアスリートの方へ - 2019年1月28日
- 有痛性外脛骨でお困りの方 - 2018年9月6日
- カラダが柔らかくなる方法!! - 2017年12月14日
- スポーツトレーナー派遣(コンデイショニング治療、トレーニング指導) - 2017年10月25日
- 岡山県本格訪問ヒーリング整体 - 2017年10月18日